風と今を抱きしめて……

~真矢~

 真矢はベッドの横に座り、陸の頭をゆっくりと撫でた。

 まだ、熱が高いようで熱い。


 陸の寝顔を見ているうちに、真矢はいつの間にか眠ってしまっていた。



 どのくらい眠っていたのだろう?

 真矢が目を覚ますと外はもう真っ暗になっていた。


 真矢の横に大輔が座っている事に気が付き、慌てて立ち上がった。



「これでいいのかな?取りあえず必要な物はそろっていると思うけど」

 大輔は真矢に買い物袋を差出した。


「すみません。ありがとうございます」


 真矢は袋の中の物を出しながら、悪いと思ったが笑ってしまった。


 きっと慣れない買い物に迷ったのだろう。

 タオルも様々なキャラクターの物が五枚もある。


 コップに箸に歯ブラシが三つ筒、色々なタイプの物が入っていた。


「足りないよりはいいだろう?」

 大輔は少しふて腐れたように言った。


「助かりました。ありがとうございます」

 真矢は本当にうれしかった。


「何も食べてないんだろう? 一緒に食べよう」


 大輔は、コンビニの袋を見せた。