いつのまにか、日も陰りはじめていた。


病室のベッドの上で薬が効いて陸が寝むっている。


担当の看護師が真矢に入院の説明と用意する物の書いた紙を渡している。


大輔はじーっと陸の寝顔を見ていた。


看護師の説明が終わると、大輔は真矢の手にしている紙をサッと奪った。


「俺が買ってくるから」

大輔は紙を折りたたみ自分の胸ポケットに入れた。


「家にある物もあるから、私が取りにいくわ」



「いいから。少し休めよ。」


  と、言残すと大輔は足早に病室を出た。