「ごめんなさい。僕は...」
「いきなり失礼な事聞いてごめんなさい」
「いいですよ。いまさら...」

あっ
やってしまった
小鳥遊さんは今にも泣きそうで、まるで捨てられた子犬みたいな顔をしてた

「すいません。そんなつもりで言ったんじゃなくて」
「ただ小鳥遊さんは駿の友達だし。正直駿にさえ黙ってくれれば。僕としてはどうでもいいと言いますか...」

何言い訳してるんだ僕は...
なんで部屋にあげてしまったんだろう...

「もし駿くんに話すっていったら。立花さんはどうしますか?」
「それは脅しですか?」
「まぁ。どうとってもらっても…」

あれ?
今度はブラック小鳥遊登場ですか
めんどくさいな...

はぁ...
「言いたければ...」
ちゅっ。

「え⁉︎」
ちゅっ...ぱぁ...

「ちょっと...なに⁉︎」
なんで僕キスされてるの⁉︎

ちゅっ。はぁ...ちゅっ

しかも上手い
気持ち...いい...
って。ちがーう⁉︎

「ちょっと待って。小鳥遊さん⁉︎」

はぁ。はぁ。はぁ。
思わず腰が砕けてしまった

「好きです。歩さん」

はい?
待て待て。僕たち今日初対面ですよね?
なに言ってるのこの人は

本日二度目のパニックなんですけど⁉︎
勘弁して

「ちょっと待って」
「あっ...。ごめんなさい」

我に帰った小鳥遊さんは逃げるように部屋を出て行った

やり逃げですか⁉︎
一晩で嵐の様に起きた出来事に、僕はしばらく呆然としてしまった