「……さあ?」
さっさと私から離れてほしくて、彼の目も顔も見ずに答えた。
ほら、さっさと退け。
私といたっていいことないんだから。
「あーあ、瓜山かわいそ~」
「南川さんも反応してあげればいいのにねぇ」
ほらね。
あんたら、わざと大きな声で言ってるの知ってるんだからね。
そーゆーのは心の中で、もしくは、本人がいない所で言えっての。
「席戻りな、」
「ウソだろ!?」
最後まで言い終わらないうちに彼から放たれた悲しみの声。
初めて聞いたその声に思わず顔をみた。
え、泣いてる、の……?
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