だから、これくらいのことどうってことない。 昇降口を出て家へと歩み始める私の視界はどんどん歪んでいった。 「……っ、バッカ、みたい」 吐き捨てるかのように呟くと、さらに零れ落ちた。 どうやら、私はまた無駄な恋に気づいてしまったみたいだ。