嘘ツキが咲う


「居た方がいいですか、好きな人。」

先輩を諦めて他に好きな人…なんてこと、
全く想像がつかない。
でも先輩とどうにかなるってことの方が
私には想像がつかない。

「俺はお父さんみたいな心境だなぁ…」

困ったように笑う先輩が残酷だと思った。
きっと、私に恋愛感情があるなんて
思ってもないんだろう。

…でも。その鈍感さも含めて 、
それでも、私は先輩のことが好きだ。

「先輩の娘はなんか嫌です。」

「ねぇ、いつもより酷いよね?」

冗談半分で笑って返せば、
先輩も笑ってくれる。もうそれで十分。
これ以上欲張ったらバチが当たるだけだ。

「そんなことないですよ。」