「ごめん、…待った?」


「と、ま先輩 」


突然開いたドア。
入ってきたのは富麻海里(トマ カイリ)先輩。
急いできてくれたのか、少し暑そう。

来てくれただけで嬉しくて、
さっき目元を冷ましたところなのに
今度は顔の熱を冷ますことになりそう。

「ん?」

にこっと笑うとま先輩。
相変わらず魅力的で、ずっと見ていたい。
…なんて、もう叶わないんだけどね。

「来てくれてありがとうございます。」

思ったよりすんなりと口に出来た。