朝陽の家に着くと

私達は真っ先に朝陽の部屋に向かった。

「…蒼、ごめん。
大事な話なら早くして欲しい。」

「え…?」

「俺、なんかもうすぐ消えるみたいだ…」

と言う朝陽の姿はもう消えかかっていた。


「そっか…よかった…」

と安心する私を朝陽は見逃さなかった。


「…蒼は俺に早く消えてほしい?」

と切ない笑顔で朝陽は言う。


私はそれを慌てて取り消した。


「違うの。違う。ちゃんと言うから。聞いてほしい」

「うん…聞くよ」

とあからさまに俯きながらそう言う。

さっきの誤解してるよね、ごめんね

と心の中で思いながら私は話し始めた。



「あのね…よく聞いて…朝陽…朝陽は…








まだちゃんと生きてるの…」



静かな部屋で私の声だけが響く。