「今日か、これ」

TVに気づいてつぶやく。
わたしと同じようなこと、思ったのが嬉しい。

「ソファ、座れば?」

「うん」

返事をして、思い切って振り向くと、Tシャツにデニムの先生がいた。
髪がまだちょこっと濡れてる。

「んー」

手を上に伸びをすると、先生はソファに身体を投げた。


フローリングに座ったまま、
斜め上に横たわる先生に問いかける。

「研修大変だった?」

「いや、ただの寝不足。最後飲まされた」

「そっか」

前に向き直す。

TVが流れる。

沈黙が気まずい。

「…」

しばらくして、肩をトンとたたかれ、ドキドキしながら、振り向いた。