「…。」 肩越しに聞こえたのは、二文字じゃなかった。 もしかするとそれを越しちゃうくらいの、 スペシャルな言葉だったかもしれない。 「返事は」 「うん…っ」 テスト最終日の午後、まだ明るい日差しの中。 鍵のかかった準備室で、先生の言葉に痺れていた。