目を覚まして、すぐに後悔した。



あと1日が過ぎれば会えるのに。



どうしてあんなことしちゃったんだろう。



─ あてつけみたいで、かわいくない…。



菜摘からのメールに返信しながら、リビングに降りる。



誰もいない、遅く起きた日曜日の朝。



冷凍庫を開けると、アイスキャンディを取り出した。



冷たくて甘い味が口の中に広がる。



─ もう夏だなぁ。



ブ─ブ─ブ─


《まじありがと♪テスト終わったら夏休みだし!遊ぼうねー!》


菜摘からのメールは、声が聞こえる気がして、思わず笑みがこぼれる。





テストが終わったら、ちゃんと聞こう。



…できることなら、二文字の言葉を。



溶けかかったアイスキャンディを食べながら、そう心に決めた。