「37.4かー、どうする? ホテルで休んでてもいいし、もし熱上がるようだったら、お家に連絡して迎えに来てもらってもいいし」

保健の先生と菜摘が、部屋の椅子に座るわたしを心配そうに覗き込む。


「でも、熱そんなにないし。」

行けるかな、ちょっと怠いけど、動けなくはないし...そんなことを自問自答していると、

「明日もあるし、休んでれば?」

菜摘があっさりそう言って、

「そうね、無理しなくていいから。もし秋野さんが大丈夫そうなら、今日は部屋で休んだら?」

先生も頷く。

二人のバッチリ睫毛が強い眼差しを送ってくる。


「..そうします」

「うん、じゃあ担任のー坂入先生に伝えてくるから。鈴川さんは集合時間までに準備して出てね」

わたしたちが返事をすると、先生は微笑んですぐに部屋を出た。