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8月の半ば、暑さも本番になってきた頃。
夏休みも明けて、新しい高校に車で向かっていた。
「…あっつい…」
車の中で、エアコンもついているのに…
セーラー服の襟をパタパタとする。
車から見える景色とは、大きなものではない。その限られた景色の中で見えたものとは、おしゃべりしながら歩っている女子高生だった。
私、いいなぁ…って思った。
だって、私自分で歩って学校に行ったことないんだもん!
雨の日も、晴れの日も、曇りの日も、雪の日も。
いつも、車の小さな窓から見てきた。
友達と一度でいいから、歩っていきたいな。
熱気が増したと思ったら、ドアが開いていた。
「お嬢様、着きましたよ」
8月の半ば、暑さも本番になってきた頃。
夏休みも明けて、新しい高校に車で向かっていた。
「…あっつい…」
車の中で、エアコンもついているのに…
セーラー服の襟をパタパタとする。
車から見える景色とは、大きなものではない。その限られた景色の中で見えたものとは、おしゃべりしながら歩っている女子高生だった。
私、いいなぁ…って思った。
だって、私自分で歩って学校に行ったことないんだもん!
雨の日も、晴れの日も、曇りの日も、雪の日も。
いつも、車の小さな窓から見てきた。
友達と一度でいいから、歩っていきたいな。
熱気が増したと思ったら、ドアが開いていた。
「お嬢様、着きましたよ」

