「さよなら」のその先

八重は頷き、



「良いよ!絶対勝ってみせるんだから…!」



冬服の袖を捲り上げ、走る態勢をつくる。



「じゃあいくよ。よ~い…ドンッ!」



号令と共に教室から八重と私は勢いよく飛び出した。





八重の足は速く、どんどん差がついていく。