─────────…告白した日のことはよく覚えている。


恋をしたのは初めてじゃなかったけれど。


あれだけ誰かを好きになったことが初めてで、一生大切にしたいと思えた。





「ほらほらーっ、翔悟も麻衣ももっとくっついてー!
撮るよー、はいチーズ!」





告白の成功を祝福してくれたクラスメートに撮って貰った写真の中の2人のピースと笑顔は……



とてもぎこちなくて、きっといつ見返してもその写真は面白くて笑ったり……。



確かに君が生きていた証にもなるのだろう……








【追憶Snap*Shot 】







「麻衣、こっち向いてーっ」


「ふはは。
翔悟また写真ー?
好きだよね、写真撮るの」




そう言いながらスマホの内カメを向けたオレに天使のような笑みを浮かべてピースしてくれる彼女の麻衣。



先日告白が奇跡的に成功して今日は3ヶ月記念。


休みの日と重なり、2人で外出。


少し遠出なんてしてみたり。




「1枚でも多く麻衣を残しときたいし!」


「別れることになったら消すの大変だね~」


「は……!
そんな予定ないけどぉ……!?」




冗談だけどね、と付け加えた表情はイタズラっ子そのもので可愛くてまたパシャリ。




「あー、もうっ。
こんな顔じゃなくてもっと可愛く撮ってよーっ」




すると今度は頬を膨らませて怒ってみたりもする。


コロコロと変わっていく麻衣の表情1つ1つが愛しくて。




「なんか記念日祝ってもらうのもSNSに投稿するのも翔悟の方が先だしー……。
あたしなんて写真の編集とか加工なんてすごく苦手だし……」





麻衣自身、意外と不器用なタイプ。


ただ勉強ではこれっぽっちも麻衣には敵わないけれど。


いつもテスト期間にはお世話になりっぱなし……。

だからこれくらいは自分からしてあげたい。



「麻衣は気にしなくていーのっ!
オレがやりたくてやってるし?
麻衣が笑ってくれたらそれで全て良し!」




オレの力説に麻衣は、そっかって大好きな顔をして笑ってくれる。


やっぱり麻衣は笑顔が一番似合う。


好きだなって思いがいつも笑顔を見るたび募っていく。


ほんの少し苦しくなるくらい幸せな日々。

こんな日々がずっとずっと続いてほしい。




「ってことでもう1枚!
はいチーズ!」




シャッターを切るタイミングで麻衣の頬に不意討ちでキスをした……