あの日、どうやって家に帰ったのかわからなかった。
気づいたら自分の部屋にいて、数学の問題集をすすめていた。
(楽しかった……)
少しの間だったけれども、声をかわせたこと。
恥ずかしくて消え入りたかったけれど、喜びには変わりがなかった。
目の前で、間島と視線を交わした。私だけを間島が見てくれた。
ぽきりとシャーペンの芯が折れる。
(あきらめたくない)
それからというもの、私は間島のことを見つめることが少し怖くなってしまった。
恥ずかしい。
好きだけど、好きだってことが知られていることが恥ずかしい。
そんな思いにまみれているものの、表面上はかわらぬ学生生活を送っていた。
そして、相変わらず誰かの視線を感じながら、気づかぬふりをしていた。
視線の主が間島だったらうれしい。
うれしい、だけど、彼女にはなれない。
それなのになぜ見るの?
気づいたら自分の部屋にいて、数学の問題集をすすめていた。
(楽しかった……)
少しの間だったけれども、声をかわせたこと。
恥ずかしくて消え入りたかったけれど、喜びには変わりがなかった。
目の前で、間島と視線を交わした。私だけを間島が見てくれた。
ぽきりとシャーペンの芯が折れる。
(あきらめたくない)
それからというもの、私は間島のことを見つめることが少し怖くなってしまった。
恥ずかしい。
好きだけど、好きだってことが知られていることが恥ずかしい。
そんな思いにまみれているものの、表面上はかわらぬ学生生活を送っていた。
そして、相変わらず誰かの視線を感じながら、気づかぬふりをしていた。
視線の主が間島だったらうれしい。
うれしい、だけど、彼女にはなれない。
それなのになぜ見るの?