「この作品は、とても面白いんですよ」

「いったいそれは、どんな作品なんですか」

「冒険潭」

「冒険潭」

「かーー、ぺっ」

「いやいやいや、自分の本屋ですよ。カウンターに、つばべっとり付いてますよ」

「冒険潭と言われたら自動的に、痰を吐かなきゃいけないと」

「いや誰が決めたんですか」