雨宮くんのこと好きになってもいい?



【あかりside 】




「なあ、白石」


突然いつもより1つトーンの低い声で私の苗字を呼んだ雨宮くん。


「なあに、雨宮くん」


そんな雨宮くんに合わせて私もいつもより1つトーンの高い声で返した。


「いい加減ひっつくな…っ!」


今日もまた突き放されてしまった。


「ただ一緒にいたかっただけなのに…」


ボソッと言ったこの一言だってきっと雨宮くんの耳には届いていない。


だって雨宮くんは、私のことが大嫌いなんだから。


なんで私のことが嫌いな人のこと好きになっちゃったんだろう…



こうして今日もトコトコと突き放されたショックとともに教室へと歩き出した。



「おはよー…」


「おーっ!あかりは今日も気分下がりまくりだなぁ?元気出せ出せぇ〜」



教室から出迎えてくれた今日も朝から元気な友人 佐伯 莉奈(さえき りな)がそう言いながらバシバシと教科書で背中を叩いた。


「い、い、痛いって!」



莉奈は可愛らしい顔とは納得もつかないくらいのサバサバとした性格の持ち主。


わたしは背中をさすった。