今日は、本当に最悪な一日だった・・・

クラスメイトに存在すら認めてもらっていなかったと知ってしまった・・

「琴乃~ そんなに落ち込まないで、元気だしなよ~」

放課後、友達と代官山のお気に入りのカフェに来ている

「ほら~ 新作のケーキおごってあげるから~」

「いらない! 今ダイエット中なの・・ もうすぐ写真集出すから、これ以上太ったら水着になれないし・・」

と琴乃はさらに視線を落とした

「クラスメイトの顔さえ覚えられない奴の事なんて忘れなって!」

友達は必死に言うけれど・・

「でもさ、覚える暇ないくらい仕事が忙しくて、学校に来てないって事でしょ?」

と琴乃

「でもさ、私達、仕事で何度か競演してるじゃん! 学校だけの面識じゃないのにね」

とあくまでも友達は大吾と潤也が悪いように思っていたいようだったが・・

「でも、共演者としても認識されていなかったってさらにヘコむよね?」と琴乃はふと視線と外に向けた

「あっ・・・・」

そして、思わず声をあげた

「え? 何?」

隣に座っていた友達も琴乃の視線の先を追った

「あっ・・・・」

そして、琴乃と同じように声をあげた

ふたりの視線の先にいたのはガクだった

それも一人ではなく、隣には見たことのない少女がおり、ガクはその少女に優しく笑いかけ、少女もガクを嬉しそうに見上げていたのだ

「あれって・・・ガクさんだよね?」

ガクが姫花の兄であり、りんの彼氏であることは有名だったので、そんな彼の浮気現場に遭遇した琴乃はフッと笑みを漏らした