エリザベス学園、中等部、芸能科

少し前に始めたモデルの仕事が忙しくなってきて、俺はこの学校に転校してきたんだ

芸能科なんて、どんな美男・美女がいるだろうかと思っていたけど、別にたいしたことなくね?

っていうか、俺の方がよくね?

レベル・・低っ!!

そう思っていた俺だった・・

自己紹介も終え、指定された席に着いた俺

仕事があるから、クラスが全員揃うなんて滅多にないと担任が言っていた通り、チラホラ空席が目立った・・

俺の周りもけっこう空いていたし、いないってことは、仕事がある=売れているってことだろ?

どんな奴等が来るのか、気になっていたんだ

HRが終わって、1限の準備をしていると「ガラッ」と教室の扉が開いて、息を切らせた女の子が入ってきたんだ

一瞬で俺は目を奪われた

その子は、「セッ、セーフ?」と近くに座っている子に息を弾ませながら聞いていた

「HRはアウト~ あれ?今朝は一人?賢次君は?」

「賢次は、ドラマが入って、しばらく来れそうにないみたい~」

彼女は、しばらくその子と話して、自分の席に着いたんだ

俺の近くの席だったらいいななんて淡い期待は直に崩れ去り、彼女の席は、かなり遠かったんだ

彼女の名前は、大倉姫花

すっげ~美女

流石、芸能科だって思った

でもさ・・

不思議なことに、彼女、皆勤らしいんだよ

こんだけ見た目が良ければ、オファーなんてすげ~んだろうなって思っていたから、かなり意外だった