「あっ!やっぱ気になった?」

さっきまで、じっくり見ずにただパラパラ捲っていただけの私が、見入っているのに気付いたんだろう

「すげぇ 色気だよな」

賢次も雑誌を真剣に見ている

「賢次のボクサーパンツのだって、十分色っぽかったよ」

「気使うなよ りんがそんなこと言うなんて、槍が降るわ」

「はぁ~」

ったく…
別に気使った訳じゃないのに…

「この兄妹は、やっぱりすげぇや」

そう、ミネラルウォーターを飲んでいたのは、姫花の兄貴、ガク君

思えば、この日から、ガク君を意識シ始めたんだ…

短編集7 完