お目当てのカキ氷の苺のシロップをたっぷりかけてもらった姫花は御満悦な様子

ふたりは、少し離れた場所に座り、夜空で華やぐ花火を見ながらカキ氷を食べることにした

「屋台のおじさん、太っ腹だったね! 練乳サービスなんて! シロップもかけすぎってくらいじゃない?」

「・・・そうだね」

日向は姫花の『屋台のおじさん』発言にちょっと苦笑い

確かに、自分達よりは年上だったけど、屋台にいたのは、20代の茶髪のおにーちゃんだったのだから・・・

それに練乳のサービスもシロップのおまけもおにいちゃんの下心だったのだから・・

「いただきます!」

そんな日向に気づくはずもなく、姫花はスプーンでカキ氷を口に運んでいく

「・・・・・・」

「おいしい?」

冷たすぎて言葉がでないのかと、日向は姫花の顔を覗き込んだ

「・・・ねぇコレ腐ってるよ?」

姫花は、日向にカキ氷を見せてきた

「え?」

姫花の発言に驚く日向

カキ氷に腐っているとかあるのだろうか?

日向は、渡されたカキ氷の臭いを嗅いでみるが、わからない

そこで、一口食べてみるものの、冷たい氷と甘いシロップが口の中に広がっていく・・

違和感は全く感じない