莉夢のお母さんの顔を見ると、明らかに「しまった!」という顔をしていた。


「ちゃんと説明してよ。アレルギー?だれが?ずっとみてきた?なにを?」


私が思ったことを莉夢が言ってくれた。


すると莉夢のお母さんは顔に影を落とした。


「なんでもない。忘れて」


「無理に決まってるじゃん!ちゃんと話してよ」


莉夢はまたイライラしているようだった。


「花乃ちゃん」


「は、はい!」


突然名前を呼ばれたから、思わず声が裏返ってしまった。