ペンダント~夢からわかる過去の真実~







「なぁ、どうせ遅刻すんならゆっくり行かね?なんだか俺もう朝から疲れたわ」


悠真がダルそうにそう言う。


ちなみになんで悠真って呼んでいるのかというと、『同い年なのに呼び捨てじゃないとかありえねぇわ』っていう悠真の変なこだわりのせい。


君付けでも呼び捨てでもはっきりいってどうでもよかった私は悠真に従った。


そして私が自己紹介をしたあと「じゃあ花乃で」って私の許可なく名前を呼び捨てにされたことは言うまでもない。


悠真が「ゆっくり行こう?」っていうなら、私も どうせ遅刻する事実は変わらないなら とか思ってしまう。


「よし、じゃあお互い盛大に遅刻しますかっ」


悠真みたいな無愛想な人が真面目に言うと、冗談なのか冗談じゃないのかがわからない。


「ちょっとまって、私、別に盛大に遅刻したいわけじゃ....」