「私は 町田 明美 マチダアケミ よ!ねぇ!わからない??ねぇ!!」 泣き崩れていた女性は今度は私の肩を大きく揺さぶりだした。頭がグラングランと揺れた。 町田...明美さん...? 残念ながら私には誰かがわからなかった。 「無理もありませんよ。町田さん」とお医者さんは私から女性を離すと、今度は私に向き直った。 なにやら神妙な顔つきをしている。 「落ち着いて聞いてくれ。きみは.... 記憶喪失になった」