「梨奈子ってホント子供みたいだよね〜」



微笑ましそうに言う私に、



「…まぁ、あんたも幼いけどね」



やれやれ、とため息をつきながら紗枝が言う。



「えっ、なんで!大人だしっ!」



ガーン…
意外とショック!



ワーワー騒いでいると、あっという間に橋を渡り終え、ホテルに着いてしまった。



「夕飯食べたあとは10時まで自由らしいぜ」



旅のしおりをポケットから取り出すと誠治は紗枝に向かって言った。

紗枝はというと、誠治にまじまじと顔を見られたのが恥ずかしかったのか、少し顔が赤くなったような気がした。



「あんたは部屋班のメンバーの所に行きなさいよ」



パッと目線を逸らす紗枝。



「いや、さすがに行くよ?女の中に男俺一人で寝ようとしたらヤバい奴じゃん!」