回りたい所も一通り回り終わると、あたりはすっかり暗くなっていた。



「自由行動長すぎ!」



大きな伸びをしながら誠治が言う。



「疲れたわね。それにしてもホテルに現地集合って…」



はぁ、とため息をついてマップをみる紗枝。



「遥香ぁ〜、おんぶ〜!」



ぎゅっと後ろから抱きついてくる梨奈子。



私の行動班はキャラが濃い!



「…あ、この橋渡ったらホテルすぐ」



目の前にある小さな橋を指さして紗枝が言った。

それを聞いた梨奈子は、パァッと顔を輝かせ、



「ご飯!温泉!ベッド!」


「あっ、ちょっ…、梨奈子待ちなさい!」



急に猛ダッシュでホテルへ向かって走り出した。