か・て・き・ょ♥️

「ほら、これ使って。……なんかあった?」



先生は上着のポケットからハンカチを取り出すと、私の涙を優しく拭き取った。



ドンッ…



「……!?」



そんな先生を私は強く押し返してしまった。



「…遥香ちゃん?」


「……あ…」



ひどく驚いたような顔の先生。

困ったな、といったように頬をかいている。



私はなんて声をかければいいのか分からずに、逃げるようにして俯いた。


暫く沈黙が続いたが、



「…遥香ちゃん」



先生が重い空気を動かした。



「俺、なんかしちゃった…?…もしかして、学校に乗り込んだの、かなり嫌だったかな?」



どうやら昼間の学校に訪問して来たことを謝罪しようとしているようだ。