「どーしたの、ぼーっとして」



気づいた時には朝だった。

そして、佐野さんが私のベッドの隣にいる…



え、



ガバッ


私は勢いよく掛け布団を除けた。



「よかった、服着てる!」


「服っ…て…」



思わず叫んでしまった私を見て、佐野さんは笑いを堪えるのに必死そうだ。



「しょうがないから着させてあげた」


妖しい笑みを浮かべる佐野さん。

途端に顔が紅潮するのが分かった。



「わ、私に…服を…着させてくれたんですか!?」


「ああ」



佐野さんはドキドキしながら質問した私に対して、さも当然だというように答えた。