……やっぱりそうだ、私は先生の事が…




「遥香ちゃん、おいで」


「!?」



先生はそういうと、いきなり私の腕を手に取り、勢いよく抱き寄せた。



心臓の音が聞こえちゃいそうで怖い。



「…先生、お酒の匂いがする」


「…のみすぎたかな?」



先生のTシャツからするアルコールの匂い。

ワインのようなオシャレな香りだった。



「先生、大人だね」


「……まあね」



私は羨ましかった。




私もいつか、先生と…




「先生、私がおっきくなったら、一緒に飲んでくれる?」



私は先生の胸元に頬を寄せ、訊ねた。

先生はいかにも眠そうな表情のまま、



「当たり前だろ」



と答え、スースーと寝息を立て始めた。

私も先生に続くようにして、また眠りについた。