リオが来ると

「ちょっと待って。」

と急にジャージを脱ぎだした。

彼女の前では汚い格好は禁止だったのだ。

リオは、急にズボンを脱ぎだすオギノに笑いが止まらなかった。

ジャージの下に履いていたジーンズが現れ、

オギノの背筋は少しシャキッとしてリオに様々な思いを話した。

リオと一緒にいる間もビールを飲み続け、

ベロベロに酔っ払っていた。

終電もなくなり、オギノはリオを家に送り
「おやすみ。」と別れを告げた。

踏切に着くと、オレの道は線路だ!と言わんばかりに歩き出した。

リオの家から一駅歩けば、バンド仲間のツネヨシの家だった。

お酒を大量に飲んだ彼は、真っ直ぐな線路を真っ直ぐ歩くことができず、枕木につまずき倒れた。

立ち上がる気力もなく、

睡魔は彼を眠りへと導いた。