「では、私は、また長いあいだ家を空けるから頼んだぞ。」




「はい、いってらっしゃいませ」




父様、大変だなぁ。ちなみに、この家何人の人が住んでいるんだろう。





「ねぇアディ。このおうちには何人住んでいるの?」





「えっとですね。ルナ様と旦那様とウォル様と奥様、あと私ともうひとりの召使が住み込みで働いています。今はみんな長期休暇をもらってますから、私ともうひとりのこと、ルナ様しかいませんが、いつもはコックなども合わせてざっと百人くらいですかね。」





多くない!?どんだけすごいのこの家…………てか、ウォルって誰?





「すごく多いのね!!ところで、ウォルって誰?」





「ウォル様は、ルナ様の6歳違いのお兄様ですよ。今は学校の寮にいますね。」





学校かぁもう一回義務教育を受けるのかー。ってかさっきからジュース飲んでるんだけどホントに美味しい。





「ルナ様ーおかわり持ってきましたー……っわ」





アディ!?大丈夫なのかな……ってジュースこっちに飛んできてるー





『危ない』そう思ったら急に体がポカポカしてきた





あったかいなぁ、なんなんだろ?





「ルナ様!!大丈夫でございましたか??」





てかあれ?ジュースは?





「ルナ様遂に魔法がつかえるようになりましたね!!」





は?急展開過ぎてよくわかんない………魔法?





「アディ、魔法ってどういう事?」




「ここの国【アルカナヴィエ】は、魔法使いの国とよばれるほど魔法学に優れていて、この国にいる子達の90%以上が9歳までには魔法の力を発揮すると言われています。ですが、ルナ様のように5歳で使えるのは非常に稀です。ウォル様でも7歳の時でした。」






へ、へぇ。すごいなあ






「今すぐ旦那様や奥様に連絡しなくては。5歳で入学なんてすごいことですよ!」





あ、行っちゃった………これからどうなるんだろう。魔法使いか……