優しい魔女は嘘をつく


私……消えちゃうのかな。



このまま、堂本くんの前からも、咲良の前からも消えて、誰にも感知されなくなって。



本当に、完全に──″透明″になっちゃうのかな?




……そんなの、嫌だ。






恐怖と不安から目に涙が滲み出した、その時だった。




ふいに頭の辺りが温かくなるのを感じて、私は顔を上げる。





目の前から──堂本くんから伸びた手が、私の頭の上にあるのが分かった。





いきなりのことに、「え……」と固まる私。






「……シンデレラって、いつか絶対に魔法が解けるって決まってたんだろ?」




堂本くんの意味不明な質問に、「え、う、うん?」と私は戸惑いながらも答える。