「いい人って……あんな噂流されたら誤解だってされるに決まってるだろ」
喜怒哀楽が分かりやすいタイプみたいで、私の呟きにすぐに照れて顔を真っ赤にした。
「煙草やってるとかお酒飲んでるとか、暴力団潰したとかね」
「よくもそこまで……言っとくけど俺、警察沙汰になることはしねぇから」
「あ、今宣言したね」
「あぁ、誓ってやるよ。将来永劫な」
堂本くんに聞いたけれど、前に流れていた噂はほとんど嘘だったらしい。
誰がそんなに話を盛ったんだよ、と、聞いた本人も驚いていた。
開けてある隣の窓から、少し冷たい風が教室の中に流れ込み、肌に触れる。
ブルッ、と震える。透明でも、寒いものは寒い。
でも私の場合、着る服がないから駄目なんだよね。



