なんだその態度は!
人がせっかく説明してあげたのに。
苛つきながらも、私は平然を装って「だよね~」と相槌を打つ。我慢しろ、私。
でも私は、堂本くんが王子役になって、正直ホットしていた。
咲良がシンデレラ役になったとき、河合くんがもし王子役になったらと思うと、少し不安だったからだ。
それに、堂本くんが音楽なんて流したら、何が起こるか分からない。
選曲によっては、劇が滅茶苦茶になる可能性がある。
「堂本くん。じゃんけんで負けてくれて、ありがとね」
「……褒めてねぇだろ、それ」
一瞬不機嫌そうな顔になる堂本くん。でも、私は知っているんだ。
「咲良も分かってくれるよ。堂本くんはいい人だもん……みんな気づいてないだけで」



