優しい魔女は嘘をつく


「それ、保健室まで行くレベルか?」



「傷が深くて出血多量だったの」




嘘にも限界が来て、とうとう「強引にもほどがあるだろ」と堂本くんに呆れられてしまった。




指にシャーペンの芯が刺さって出血多量。



一体どこを刺したらそんなに血が出るんだ。思い返したら不思議で仕方がない。





時計を見ると、時刻は四時前だった。



ふと思う。昨日、手紙が置かれたのはいつ頃だったんだろう。



あ……でも、まだ時間があった気がするし、今は気にしなくてもいいかな。



余計なことを頭から払うように、私は小さくフルフルと首を振った。





「もう、体調は大丈夫?」





机に視線を落として、ゆっくり息を吐きながら聞くと、堂本くんも自分の席に座った。