優しい魔女は嘘をつく


はぁ、と息をつく。




ふと、黒板に書かれた文字に目が行く。






──九月 二十日。






そこに書かれていた明日の日付に、私は思わず「え?」と声をあげた。




自分の目を疑わずにはいられなかった。だって、明日は九月十三日のはず。




そして、今日は…………………………。






その時、あることが脳裏をよぎった。




目の前に広がっていた夕暮れの空が回り、灰色のアスファルトに切り替わる。次に視界が暗転して、真っ暗になる。



それは、確かに、あの日に起きた出来事で。




あの日、……あの日?