瞼の奥に、微かな光を感じる。 オレンジ色の光だった。うっすら目を開くと、目の前には下駄箱の列が並んでいた。 背中から光を感じて振り向くと、夕日がこちらを向いていた。 あれ……? 私、何してたんだっけ。 鞄を背負って立ち尽くしている私。立ちながら居眠りしてたんだろうか。 周りに人気は無かった。私だけがポツンと、生徒玄関に残されていた。 家に帰っていいよね?…………いっか。 心の中で自問自答すると、光の眩しさに目を細めながら、私は引き戸に手をかけようとした。