優しい魔女は嘘をつく


でも、そうやって私を頼って、一体何になるんだろう。




時には思いきって行動することだって大事だ。自分から話しかける勇気も必要だ。




果夏は、どうして自分から咲良に近づこうとしないの?



それが、「嫌い」ってことなのだろうか。





目の前の交差点を、色んな車が行き交っていた。




歩行者用の信号が、横断歩道の奥でチカチカと点滅する。もうすぐ、赤に変わろうとしていた。




……あぁ、そうだ。渡らなきゃ。






そう思って私が白線を踏んだ、その時だった。





ブレーキ音が、近くで鳴り響いた。




───なに?