階段を駆け上がり、薄汚れたリノリウムを強く蹴って走る。
『果夏が初美を殺したくせに』
忘れていた感情だとか、自分が二人に対して抱いていた気持ちだとか。
咲良の言葉と共に、頭の中に流れ込んできたもの。それら全てが、自分のものとは思えなかった。気持ち悪いとさえ思った。
教室に着くと、堂本くんはいなかった。
代わりに、前に私の机があった床の上に、一つ。紙切れが落ちていた。
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ごめんね
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手紙書かれていたのは、それだけだった。



