優しい魔女は嘘をつく


「いい加減に現実を見なよ!そういうところ、本っ当に見てて苛つく!!」





血液が凍りついたみたいだった。




咲良は私のせいで、他の人から変な風に見られていたんだ。まさか、こんな形で……知らされるなんて。




この状況を作っているのは、私……ってこと?




立っていることができなかった。私はその場にしゃがみこんで、壁に背中を預けた。






「あんたのせいだよ、あんたがいなきゃ、全部変わらなかったのに……!!」




「……」




「ねぇ、咲良!初美はもういないんだよ!?それぐらい分かるでしょ!?」





果夏の言葉に、私は目を見開く。



みんなは……私がいなくなってるってことを知っているのだろうか。