『それ、堂本くんも知ってるの!?』
私は、そう答えたんだ。
考えてみたら、そんなの、当たり前だったんだ。
だって、堂本くんが「魔女」だったんだから。……堂本くんが、私をこんな風にしていたんだから。
急いで階段を下り、生徒玄関の前の廊下に出たとき、一つの背中を見つけた。
引き留めたくて、私が名前を呼ぼうと口を開いたとき、だった。
────ズキン。
また、だ。
でも、私はすぐに異変に気づき、頭を押さえる。
片付けの時とは比べ物にならないほど、鋭い痛み。まるで、コンクリートか何かで思いっきり殴られたようだった。



