「初美、一つ聞いていい?」
唐突に咲良がそう口にしたので、私は驚いた。
咲良が話題をふってくるなんて、珍しいな……なんて思いながら、私は頷いた。
そしたら咲良の口から、とんでもない言葉が飛び出したのだ。
「初美って、堂本くんのことどう思ってるの?」
「へぇ!?」
思わず変な声が出た。
もう、驚いたとか、そういうレベルじゃない。……咲良がまさか、″そっち″の話をするなんて。
「ちょ、ちょっと。いきなりどうしちゃったのよ、咲良。明日は雪でも降るんじゃない?」
私がそう言うと、咲良は「失礼な!」とでも言いたげな顔をして呟いた。



