笑顔で答えると、耳まで真っ赤にして、そっぽを向いた堂本くん。
「分かりやすいね」
私がクスクスと笑いながら言うと、「うるせぇよ」と堂本くんは口を尖らせた。
窓から差し込む優しい光に照らされたその横顔は、とても綺麗で。
どくんどくん、と、鼓動が大きくなっていく。
生徒玄関まで来たとき、私はなんとなく、足を止めた。
靴を履いている堂本くんが、「先行けば?」と顎で外を指す。
でも私は、その場から動かず、堂本くんを見ていた。
堂本くんはそんな私を不思議そうに見ていたけど、結局何も聞かず、「また明日」とだけ言って帰っていった。
私は彼の姿が完全に見えなくなると、視線を落として自分の足を見た。
──動かなかった。



