私もこんな顔してるのかな、なんて考えていたから、「そっか」と答える声が上ずってしまった。
「で、なに?さっき何か言いかけてたけど……」
「あ、いいよ、気にしなくて」
私はそう、短く答える。
なに聞こうとしたんだっけ?でも……忘れちゃったし、まぁいっか。
そしたら今度は、「駒森ってさ」と堂本くんが聞いてきた。
しばらく堂本くんが、ポツンと横に立ったまま私を見下ろしていた。
少し真剣な顔だし、なにか重大な話なのかな……なんて思っていたら。
「あ…………やっぱなんでもねぇわ。てことで、帰る」
「え、ちょ、言いかけておいてそれはないでしょ。気になるじゃん!」
堂本くんは私に背を向けて、教室の前の方のドアに向かって歩いていく。



