『恐らくは、あのバルトメロイとかいう老いぼれだろうな』

呟く禿鷲。

『ただ長く生きただけの人間風情が、歴史改変を目論むとは身の程知らずにも程がある。時間の流れを司るのは、俺のような強者にこそ相応しい』

「んなこたどうだっていいんだよ」

龍一郎はギリッと歯噛みした。

「この世界でどこの誰とつるんでいようが、蛮はルナの旦那で俺らのツレなんだ。ツレをやられたら万倍返しでボコる。これが常識ってもんだろ」

『貴様の常識なんぞ知らん』

「とにかくだ」

拳を掌に打ち付ける龍一郎。

「今度目の前に面見せやがったら、好々爺のふりしたあの野郎に腹パンぶち込む!」