「ほら…やっぱり」

やがて朱い鳥居に辿り着くのだ。

鎮守の森に囲まれた静かな闇の中、不気味に浮かび上がる朱塗りの鳥居は、ずっと奥の方まで続いている。

ここを潜ったら違う世界に迷い込みそうだ。

そんな感想が出てきそうな、不思議で不気味な光景。

そしてここには。

「ルナ」

視線を上げるティーダ。

鳥居の上にちょこんと座る、赤いポンチョに黒いゴスロリ服を着た少女。

クラスメイトのルナが、そこにいた。