「教師としての自分に自信が持てないのならば」

鈴木さんの被っている段ボール箱。

その内側で、微笑む気配があった。

「仲間として力になってあげるといいのです。歳上のお姉さんとして力になってあげるといいのです。友人として、力になってあげるといいのです」

「仲間…」

「貴女は、龍一郎一味の仲間なのでしょう?」

「……」

すずの不安の表情は和らぎ、微笑みが戻ってくる。

「分かったの、パパ。忠告有り難うなの」

「I don't come to fee.(礼には及びません)」

得意のネイティブイングリッシュで告げる鈴木さん。

「では忠告ついでにもうひとつ」

鈴木さんは、すずの胸元を指差す。

同時に、ハラリと落ちるすずのバスタオル。