天神学園の奇妙な案件

「これは美味しそうだねえ」

席に着く拓斗。

「母さんのビーフシチューは、間違いないもんね」

ノエルも何だか嬉しそうだ。

「腹減ったあ!」

「アタイ大盛りね、大盛り!」

同レベルの発言をしながら、龍一郎と龍乃も座る。

全員が揃った所で。

「「「いただきます」」」

橘家の夕食の時間が始まる。

早速バケットにビーフシチューをつけて、がっつく龍一郎。

「あちっ、あちっ」

「ほらほら龍一郎君、火傷するから慌てないで。いっぱい作ってるから大丈夫よ」

ペインが笑う。

「兄ちゃん、バケット足りる?足りないならまだ焼い…」

「足りね」

「だと思った」

先読みした蒲公英が、龍一郎の皿が空になる前にバケットをオーブンで焼き始める。

「ごめん母さん、おかわりいい?」

ノエルですら、早々にビーフシチューのおかわりを要求する。

橘家人気メニュー。

ビーフシチューの日は、ペインも蒲公英も忙しい。