「おやおや…今朝はいつになく賑やかだねえ…」

龍一郎と蒲公英のやり取りで目を覚ましたのか、1人のご老人が入って来る。

その姿を見て。

「なっ…!」

龍一郎は絶句した。

「じいちゃん!死んだ筈じゃあ!」

「ん?」

祖父・橘 拓斗(たちばな たくと)はキョトンとする。

「馬鹿兄!」

蒲公英が、またお玉で龍一郎を叩く。

「そういう冗談は笑えないから。ちょっと考えて言ってよね」

「……」

頭を押さえ、驚愕を隠し切れない龍一郎。

「おはよう龍一郎、蒲公英。どうしたの、朝から」

早朝の稽古を終えた父・ノエルが。

「どうしました龍一郎君に蒲公英ちゃん、何かありました?」

祖母のペインが。

「おふぁよ~ぽぽっちぃ…ごはんんんんん…」

遅れて母の龍乃(たつの)が。

その場に姿を現す。